【追悼】『どんがらがん』(アヴラム・デイヴィッドスン) - 2013.04.21 Sun

「まるでゴーレムみたいな歩き方だ」 『どんがらがん』(アヴラム・デイヴィッドスン) pp.15 |
空前絶後の輝かしい受賞歴をもち、キプリングやサキ、G・K・チェスタトンに比肩すると評されるアヴラム・デイヴィッドスン。この才気と博覧強記の異色作家が遺した短篇を、日本の誇る才気と博覧強記の作家殊能将之が編んだ傑作選。超兵器“どんがらがん”をめぐるピカレスクでスラップスティックな表題作、完璧な短篇小説「ゴーレム」、ヒューゴー賞受賞「さもなくば海は牡蛎でいっぱいに」、MWA賞受賞「ラホール駐屯地での出来事」、世界幻想文学大賞受賞「ナポリ」、新本格ミステリ的な逸品「すべての根っこに宿る力」ほか、全16篇を収録。 |
評価:★★☆☆☆ |
追悼
殊能将之
覆面作家ということもあるのか、年齢を知らず、メフィスト賞作家=20代でデビュー=同世代というイメージのまま、訃報を知ったので、若いだろうに。。。と思ったら、意外と世代が上だったと思いました。
それでも、亡くなるには、若いですね。
久しぶりに奇想コレクションを読みました。(5年ぶり?)
殊能将之編ということで、この人はこんなこともできるんだと思いましたが、年末のランキング誌で本作がそんなにふるわなかったので、読む気はありませんでした。
さて、殊能将之の思い出ですが、読んだ本は『ハサミ男』と『黒い仏』の2作品です。
『ハサミ男』がメフィスト賞を受賞したときは、新本格をまだ読んでいたときでもあったので、すぐに読んだのを覚えています。
結構、話題になったかと思いましたが、○○ネタだったこともあり、個人的には思ったよりもオーソドックスな作品だったので、それ以降は読み続ける作家ではありませんでした。
その後に、読んだのは『黒い仏』でしたが、あまりにもメタミステリ色が強すぎて、嫌いな作品だったので、その後は殊能将之氏の作品には手を出しませんでした。
さてさて。
『どんがらがん』は、1作目の『ゴーレム』は五つ星級の秀作だったと思いましたが、その他の作品は読みにくいものが多かったので、短編集としては退屈でした。
何が何だか、分からないまま、話が進んでいって、後半で話が見えてきて、ふたを開けてみると、普通な感じなオチ。
読み返す気もおきないので、面白さの本質も見えないまま、読み終えたって感じでした。
400ページで、16作と1作品あたりのページは20ページ弱なのに、なかなか文脈から何の作品か分からないのが、つらいです。
「なんじゃこりゃ」と思って、もう一度、内容を知ってから、読んで、スルメのように味わう作品って感じなのかしら。
aaaa
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