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2017-06

『遮断地区』(ミネット・ウォルターズ) - 2013.04.29 Mon

遮断地区 (創元推理文庫)

「名前はなんていうの?」
ジミーはにやりとした。「コリーナ・ゲイナ・アイリーン・ソフィ・メラニー・ジェイムズ」

『遮断地区』(ミネット・ウォルターズ)pp.519

バシンデール団地に越してきた老人と息子は、小児性愛者だと疑われていた。ふたりを排除しようとする抗議デモは、彼らが以前住んでいた街で十歳の少女が失踪したのをきっかけに、暴動へ発展する。団地は封鎖され、石と火焔瓶で武装した二千人の群衆が襲いかかる。医師のソフィーは、暴徒に襲撃された親子に監禁されて…。現代英国ミステリの女王が放つ、新境地にして最高傑作。

評価:★★★★☆

『このミステリーがすごい! 2014年版』 2位



あれ?
あれれ?
(我が娘の口癖風)
これって、ミネット・ウォルターズ

至近に読んだミネット・ウォルターズは『蛇の形』です。
が、評価としては「★☆☆☆☆(1つ星)」で、ネチネチしていて、退屈でしょうながなくって、ミネット・ウォルターズって、『このミス』で上位に来る作家だけど、自分には合わない作家だという認識で、「これ以上は、もう読まないぞ!」って枠の人でした。

【URL】
http://delerium.blog40.fc2.com/blog-entry-128.html

本作とは、いつものように、翻訳ミステリー大賞シンジケートの七福神に選ばれて知りましたが、7人中4人に選ばれていて大作感がにじみ出ていたことと、ミネット・ウォルターズの新境地という触れ込みだったので、再チャレンジする運びとなりました。


さてさて。

結局、何の話だったのか、振り返ってみると、よく分からない話でしたね。
理不尽な人間の話か、小児性愛者に対する暴動の話でしたが、スピード感に満ちていて、臨場感があって、人間がしっかりと描かれています。

暴動・監禁・失踪と3つの事件が入り交じりながら、物語が進行します。
3つの事件の関わらせ方は別に巧いわけでもなく、特に失踪はプロローグに重要な要素なのに、中盤以降はほぼ単独の話。
ただ、暴動・監禁・失踪と3つの物語を入れたことで混沌が際立ったというか、もう何が何だか分からず、事件に巻き込まれていく登場人物という感じがとても良いです。

ネチネチ系の語り口の巧さ、愚かな人間の語らせ方が得意な作家だろうとは思いましたが、これまでの作品では物語自体が動かなくって、人間の描き方に注目してしまったけれども、本作については展開が早くって、人間がたくさんいるので、愚かさだとか薄まった感じで、程よく、良いところに落ち着いた感じがしました。


aaaa

● COMMENT ●

私も『蛇の形』が合わなかったです。

『遮断地区』は評判がいいので興味はあるのですが、
ストーリーが破綻しているイメージがあるので躊躇しちゃいますね。
お話よりもカオスっぷりを楽しむって感じなのでしょうか。

新境地

『蛇の形』は何が面白いのか理解不能でした。

うってかわって『遮断地区』は、何がなんだか分からない話だけど、物語を読ませることに長けた作品だったと感じています。
ストーリーは破綻しているというよりも、そもそも話自体がなくって、ロリコン男の家に群がる話なだけで、その他の要素はカオスですね。

巧さはないけど、読み応えで勝負してして、良い意味で海外小説っぼいです。


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